“好き”は、心が動く瞬間から。俳優 岡山天音と巡る池袋PARCO|WIP vol.4
- Starring
- Amane Okayama
- Director / Producer
- Yuho Ogura(OBF TOKYO)
- Photographer
- Taku Sugita
- Hair&Make
- AMANO
- Stylist
- Haruki Okamura
- Writer
- Azu Sato
- Casting
- SKALY
- Production
- OFBYFOR TOKYO
著名人やクリエイターが池袋PARCO館内のファッション、カルチャー、フードなど、さまざまなショップを巡り、気になるアイテムを紹介する「WALK IN PARCO」、通称“WIP”(ウィップ)。
第4回に登場するのは、俳優 岡山天音。アニメの主人公のように無邪気な表情を見せたかと思えば、次の瞬間にはつかみどころのない視線で私たちを魅了し、手に取るものを小道具に変え次々とポーズを決めていく。どこからがカメラの前のスイッチで、どこまでが素顔なのか。その境界がわからない自然体の魅力を追いながら、CAPCOM STORE IKEBUKURO、JUMP SHOP、JOURNAL STANDARD、FREAK'S STOREの4店舗を巡った。
幼い頃から親しんできた漫画、オフの時間を知らせるゲーム実況、心が動く服との出会い。そして、もし自分がカルチャーを作るなら——。岡山天音の“好き”が生まれる瞬間を探る。
Index
▶WALK IN PARCO ▶PRESENT ▶PARCO POP CULTURE PARK
CAPCOM STORE IKEBUKURO 本館B2F
ゲーム実況が「オフ」の目印に

最初に訪れたのは、『モンスターハンター』をはじめ、『ストリートファイター』『バイオハザード』など、カプコンの人気作品にまつわるアイテムが揃うCAPCOM STORE IKEBUKURO。
「『モンハン』は昔やっていました。」と話す岡山。店内では気になるグッズに目を留め、フィギュアを両手で大切そうに抱える姿も。ふと上がる口角やリラックスした表情から、ゲームに夢中になっている時の様子が垣間見える。

■カプコンフィギュアビルダー クリエイターズモデル 鎖刃竜 アルシュベルド ¥22,000(税込)
現在は、自分でゲームをプレイするよりも、ゲーム実況を見ることが多いという。 「仕事で疲れたときに、ここからはオフになった、という気分の目印みたいな感じで動画を見るんです。芸人さんの動画を見ることが多いのですが、ゲーム実況もそのなかのひとつですね。SNSでたまたま切り抜き動画を見つけたことからハマってからよく見ています。」 短い動画との偶然の出会いをきっかけに、少しずつその世界へ入っていく。岡山の好奇心は、何気なく目に留まったものから静かに動き始めるようだ。
Shop Information
- ショップ名 CAPCOM STORE IKEBUKURO
- フロア 本館 B2F
- 電話番号 03-5904-8385
JUMP SHOP 本館B2F
漫画に刻まれた「作者の指紋」

続いて訪れたのは、『ONE PIECE』をはじめ、「週刊少年ジャンプ」の人気作品の原作商品を中心に展開するJUMP SHOP。
キャラクターに囲まれた店内を、かくれんぼするように行き来する岡山。「登場人物のような感じで」という撮影オーダーにも即座に応え、漫画の世界に入り込んだようなポーズを見せる。その姿は無邪気で、どこまでも自然体。
冒険ものとスポーツものではどちらが好きかと尋ねると、「どちらも好きです。たくさんの作品から影響を受けてきたので選べないですね。」とひと言。気づいたときには漫画が身近にあり、「漫画で文字を覚えてきた」というほど、幼い頃からさまざまな作品を読んできた。
今も電子書籍で漫画を読むことが多く、夜中でもすぐに作品を購入できる便利さから、気づけば朝まで読み続けてしまうこともあるという。

現在の岡山を形作っている要素として、読み込んできた数多くの漫画がある。
「漫画はどこか一部分がすごいというより、創作する世界が丸ごと存在している感じがするんです。もうひとつの星や地球みたいなものを生み出しているというか。キャラクターやセリフ、絵、ストーリー、その全部に“作者の印”というか、その人の指紋みたいなものが見える。そこに圧倒されます。」
最も好きなものを選ぶのは難しく、読む時期や自分が置かれた状況によっても、心に残る作品は変わるという。 「過去の作品から新しい作品へ、ひとつの延長線上で洗練されているというより、一つひとつがまったく違うコンセプトや姿勢のもとに描かれている。それはクリエイティブの姿勢として、本当にすごいことだと思います。」
その姿勢は、俳優として一作ごとに異なる人物を演じる自身の仕事にも重なるのだろうか。そう尋ねると、「自分も、そうやれたらいいなと思います。」と静かに答えた。
Shop Information
- ショップ名 JUMP SHOP
- フロア 本館 B2F
- 電話番号 03-6709-0200
JOURNAL STANDARD 本館3F
ジャンルではなく、心が動くものを選ぶ

3店舗目は、ベーシックなオリジナルアイテムと国内外から集めた旬のブランドを、カテゴリーにとらわれず提案するJOURNAL STANDARD。
バッグを手にした撮影では、自らくるくるとポーズを変え、いたずらっぽい笑顔を覗かせる。少年のような姿から、ふとした瞬間に見せるアンニュイな表情へ。服とカメラに呼応するように、一瞬ごとに変わっていく空気。
普段は古着を着ることが多いという岡山。ただし、アメリカ古着やヨーロッパ古着など、特定のジャンルにこだわっているわけではない。


「これといったスタイルはあまりないですね。アメリカのものが好きとか、ヨーロッパのものが好きというより、たぶんいろいろなものが混ざっているんだと思います。何かを目がけてお店を選ぶこともあまりなくて、心が動くものを選んでいるんじゃないかな。」
先にジャンルや理由があるのではなく、出会った瞬間に心が動くかどうか。岡山にとって“好き”とは、頭で決めるものではなく、思いがけない出会いのなかから生まれるものなのかもしれない。
Shop Information
- ショップ名 JOURNAL STANDARD
- フロア 本館 3F
- 電話番号 03-5391-8635
FREAK'S STORE 本館4F
オンでい続けられる時代に、すべてを閉じてみる

最後に訪れたのは、洋服を中心に、カルチャーやアートなど、作り手が本当に良いと思うものをセレクトするFREAK'S STORE。
店先に展示されていたサウナにまつわるアイテムにも興味を示す。

別注 オールナイトサウナ KANNAIGI ナップサック付きパイルセットアップ ¥6,600(税込)
「サウナには結構前から行っています。周りにサウナが好きな人が多いので、誘われたときに一緒に行くことが多いですね。ひとりで行くこともありますけど、しょっちゅう行くより、たまに行く方が気持ちいいじゃないですか。」
誰かに誘われたことが、新しい場所へ足を運ぶきっかけになる。そこにも、自分の興味だけで世界を閉じず、他者の“好き”に触れてみようとする岡山らしさが表れている。
では今、夢中になっているものはあるのだろうか。少し考えた岡山から返ってきたのは、「ひとりで家にいたい」という意外な答え。

「もし1週間くらい時間が空いたら、本当にひとりでいて、完全なオフにしたいです。今はいろいろなことが便利だから、いくらでも情報を入れ続けられるし、人ともすぐに会える。ずっとオンにできてしまいますよね。そこから離れるのは難しいし、何かに追われている方が、ある種心地よかったりもする。でも、閉じたらどうなるのかが気になります。」 何かに夢中になることだけでなく、何も入れない時間の先に何があるのかを確かめることも、岡山にとってはひとつの好奇心。情報や人とのつながりをいったん閉じた先に待つ、まだ知らない感覚との出会い。
Shop Information
- ショップ名 FREAK'S STORE
- フロア 本館 4F
- 電話番号 03-5952-8838
Work In Progress
「つまらない人って、いないと思う」

岡山にとってPARCOがある池袋という街は、日常とは少し離れた“特別な目的を持って訪れる場所”だという。東京芸術劇場で何度か舞台に出演し、その公演期間中は池袋へ通っていた。
「僕はあまり舞台をやらないので、舞台をやっている期間は特別な時間なんです。自分のなかで、ずっと警報が鳴っているような状態というか。それが良いか悪いかは、どちらとも言えないんですけど、とにかく日常から外れている。だから池袋は、非日常を感じる街ですね。」 舞台のほかにも、水族館やドラマの撮影など、池袋を訪れるときにはいつも何かしらの目的があるという。気軽に通り過ぎる街というより、新しい体験の入口にある街。
最後に、もし岡山自身が新しいカルチャーを作るなら、どんなものにしたいかを尋ねた。「そもそも、カルチャーって何ですかね。」と考え込んだあと、返ってきたのは“みんなにZINEを作ってほしい”というアイデアだった。

「いろいろな人の好きなことや、好きな瞬間をものすごく知りたいんです。だから、みんなにZINEを作ってほしい。人が好きなことについて話しているのを聞くのが、すごく好きなんですよ。毎回、まだ聞いたことのない部分があって、その人なりの良さや思いがある。みんな面白いし、つまらない人っていないなと思います。そういう話を聞くと、むしろ自分は平凡だなって感じますね。」
好きなものに触れたとき、人は自分でも知らなかった表情や言葉を見せる。そんな一人ひとりの“指紋”のようなものに、岡山は惹かれているのだろう。
心が動く服を選ぶこと。偶然見つけた動画を追いかけること。誰かの好きなものについて話を聞くこと。“好き”は最初から明確な名前を持っているわけではなく、「少し気になる」という小さな好奇心から始まる——。池袋PARCOを巡る岡山天音の姿から見えてきた、“好き”が生まれる瞬間。
UJOH HOMME/Double Front Vest ¥64,900
■お問合わせ先 STUDIOUS 池袋PARCO店 TEL:03-6914-1885
BINDU/ビンドゥー別注 Pear skin 長袖シャツ ¥17,600
■お問合わせ先 JOURNAL STANDARD 池袋PARCO店 TEL:03-5391-8635
RIER: FLEECE TROUSERS ¥143,000
■お問い合わせ先 SHIPS池袋PARCO店 TEL:03-3985-3105
シューズ:スタイリスト私物
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